The Great Escape

Tottenham Hotspur Fan Blog


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ミステリーツアーへ、ようこそ

ティム・シャーウッドが読めない。

全く策を持ち得ていないかのような凡戦を披露したかと思えば、こちらの予想を真っ向から覆すような好ゲームを演出してみせる。自らの育てた若手を重用する頑固さを貫く傍ら、試合ごとにシステムを変え、選手の配置も変えてくる。
直近の3試合。すなわちハル戦、エバートン戦、そしてニューカッスル戦。全ての試合で異なるフォーメーションを採用し、バックラインの人選から、中盤の構成に至るまで大きな変更を加えている。まるでその胸の内が読めない、というのが正直な感想だ。そしてまた、その3試合の色がまるで異なり、全く別のチームを見ているのかと錯覚するほどなのだから、こちらの困惑にもなお一層の拍車がかかるというもの。目的地はどこなのか。我々はどこへ向かって進み、どれぐらいの時間がかかるのか。それすらも知らされないままに乗り込んだバスに揺られているかのような感覚。
どうなるかわからない不安と、だからこそのワクワク感、驚きが詰まっている。ミステリーツアーへ、ようこそ。

ハル戦は見るに堪えない程の絶望的な内容だった。期待されたアデバヨールとソルダードの2トップは沈黙。チーム全体の動きも重く、単純なミスのオンパレード、良い働きをしてる選手を挙げるのも難しいほどのお粗末なプレーの数々。それに加えて、チームがどう攻め、どう守るのか、何を狙っているかがわからず戦術的な動きは皆無。おまけに交代カードも切らずじまいのまま終盤へ突入する体たらく。無策と評されてもなんら可笑しくはないほどの稚拙なベンチワークに思わず頭を抱えた。結局、低調な内容のままにドロー。むしろ勝ち点1を取れたのが不思議であった。

続くエバートン戦。監督交代の影響もなんのその、好調を維持して順位表でもスパーズの上に位置する難敵であることを差し引いても、決して褒められる内容では無かった。前節に機能しなかった2トップから1トップへと変更したが、前半は前任のAVB時代を彷彿とさせる各駅停車でリズム感の無いパス回しに終始。前線の動き出しも乏しく、全く攻撃の形すら作れずじまい。後半にやや持ち直したものの、結局はアデバヨール頼み。勝利に値する内容には程遠かった。
この2戦を受け、ファンのフラストレーションは急上昇。確かな方向性が感じられないチームの不安定な戦いぶりに、ポジティブな要素を見出すのは難しかった。『やはりシャーウッドじゃダメなのか』そんな声が日増しに高まる。
かくいう私自身もそうだ。”このままでは来季続投は厳しい”との認識が、もはや確信に変わりつつあったのだ。

しかし、わからないものである。2004年以来、勝利から遠ざかっている鬼門セントジェームスパークに乗り込んだニューカッスル戦。ネガティブな空気を一掃する試合をやってのける。結果は攻守に圧倒しての4-0。完勝だった。
デンベレをウイングに配置する奇策。主将のドーソンを外し、怪我明けのカブールを抜擢。否定的だった守備的MFカプーの起用…。打つ手が全て当たる会心の勝利。ティム・シャーウッド。この男、ただの凡人か、はたまた鬼才か…。

勿論、現段階ではまだ評価を下すには早い。いや、評価を下せる程にシャーウッドのチーム作りを掴めていないというのが正しい。次にどういう試合をやってくれるのか、どういう戦術、采配を見せてくれるのか。本来、監督が就任してから10試合も見ればある程度の方向性、志向というのが見えてくるものなのだが、ことシャーウッドに関してはまだよくわからないというのが本音なのだ。なにせ、読めない。彼にはれっきとした策があり、着々と歩みは遅くとも、思惑どおりに前に進んでいるのか、それとも行き当たりばったりで打った手がたまたま当たっただけなのか。それがわかるにはまだ時間がかかりそうだ。ただ、現段階で言えるのは、そんな試行錯誤で不安定な戦いぶりすらも楽しむ心の余裕は持ちたい、という事。また、そんな試行錯誤の中から見出した一筋の光(偶然の産物なのかもしれないが…)は確かに明るく、眩しかったという事。未だシャーウッドを心の底から信じるとまではいかない。それでも、余計な先入観を捨て、フラットな気持ちで。ただ、乗り込んだ目的地不明のバスにその身を任せ、揺られるのも、そう悪くない。


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獲得ゼロ ~冬の移籍市場を振り返る~

今冬の移籍市場もクローズいたしました。毎年、夏と冬に移籍期間があるわけなんですが、その最終日は色んなドラマが巻き起こる狂乱の一日で現地は大騒ぎ。SSN(スカイ・スポーツ・ニュース)では特番が組まれて、それこそ朝から晩まで一日中ぶっ続けで放送してたりします。私はこの移籍市場最終日がとにかく大好物でして、もう5~6年ぐらいになるのかな?毎年2回の「お祭り」を徹夜で見守るのがお約束となっております。最終日を徹夜で楽しみたいが故に、その次の日が平日だったりすると休みを取るぐらいの念の入れようで(笑)この日に備えていたりします。

年々、移籍期間のワクワク感というか、楽しさが薄れてきてはいて、以前ほどには移籍期間中に流れる噂、憶測、ゴシップの類に一喜一憂することは無くなったのだけれども、最終日となると話は別。特にスパーズはこの最終日に数々の驚きのニュースを提供してくれる(近いところではファンデルファールトの電撃加入だったり、ベルバトフの移籍などなど)ので目が離せません。もはや移籍市場最終日のSSNはスカイ・スパーズ・ニュースと言っても過言では無いぐらいの主役ぶりを発揮します。もうね、スパーズが動かないと成り立たないんじゃないか?とすら思えるぐらいでね。
この最終日こそ、スパーズの補強の面白さ、醍醐味が詰まってるので、まだ経験していないという方はオヌヌメです。

で、今回の最終日。ある程度は予想はしてたんだけども、スパーズはかなりおとなしく、無風&無風。特にスパーズの話題が持ち上がることもなく、淡々と時間が過ぎていきまして。結局、獲得はゼロ。数人の放出のみに留まりました。
ここまでスパーズが動かなかった(いや、水面下では動いていたのかもしれないが)最終日は記憶に無いです。

2013/14 スパーズの冬の補強動向

放出
サイモン・ドーキンス→ダービー
アダム・スミス→ボーンマス
ジャーメイン・デフォー→トロント(2月末)

ローン放出
ジャック・コールサースト→レイトン・オリエント
ジョン・オビカ→ブライトン
ライアン・フレデリクス→ミルウォール
ルイス・ホルトビー→フルアム

獲得
無し


今夏にベイルを放出して7人の新戦力を加入させるという大型補強を断行したスパーズ。現時点で、戦力として計算出来るか、というのはともかくとして、人数は揃っている。この”人数は揃ってる”というところが厄介で、数はいるけど、質がイマイチ、適正ポジションがカブり気味でやや歪なメンバー構成の是正。ここが重要課題かと個人的に考えていました。それらを踏まえて、この冬の移籍市場においてのキーワードを挙げると以下のとおり。

1.余剰となっているポジションの人員整理
2.出場機会を必要とする若手のローン先の確保
3.戦力強化が必要なポジション(左SB、ストライカー)の補強


上に示した今冬の補強の結果を見ても明らかなように、1と2に関してはある程度、成功したと言えるんじゃないかと思います。1についてはセントラルMFの人員が溢れており、4-4-2を用いることが多いシャーウッド体制に移行後は特にそのアンバランス感が目立ったポジション。放出の噂が主だったのもここのポジションで、ホルトビー、カプーが候補に挙がったものの結果的にはホルトビーをフルアムにローンで出すことで決着。個人的には好きな選手の一人なので、残念な気持ちはあるものの、チーム事情を考えれば仕方ない部分はあるので、ほぼほぼ納得出来るところです。
おそらくはカプーも良いオファーがあれば放出してたと思いますが、最終的に折り合わなかったのでしょうね。
2についても、ここ最近のスパーズのアカデミーっ子の成長は著しく、有望な若手が多いようなので、そのローンアレンジは重要課題。ローン移籍による武者修行で経験を積んで戻ってくるのを願うばかりです。

問題は3です。獲得に関してはゼロ。これには驚きました。と同時に、なぜここに手を付けなかったのか大いに疑問を持ちました。まず、左SB。現在はローズがレギュラー。サブにノートン(本職右SB)、フライヤーズ。場合によっては本職CBのヴェルトンゲンをコンバートという手はあるが、明らかに薄いポジション。私はかねてよりローズの左SBとしての資質に懐疑的な一人で(勿論、活躍して欲しいという期待はあるが…)彼は残念ながらSBでは大成しないと見てます。今季も度々顔を覗かせる対人守備での軽さ、ポジショニングの拙さは致命的で、安心して任せられるレベルには無い。ベイルのように我慢して使い続け、後に化ける可能性も無くはないが、望みはかなり薄いんじゃないかな。
一列前でタウンゼントと勝負させてどうなるか?というところでしょう。ここは補強するべきポジションでした。
ローン移籍中のエコトを戻せばいいのに!と声を大にして言いたいです(笑)まあ、そもそも無理難題でしょうがね。

また、ストライカー。ここについてはベルバトフのローン獲得を目指していたようで、実際にかなり近いところまで行っていたであろう感触はありましたが、結局はモナコに持って行かれました。他のターゲットに切り替えるも時既に遅しといったところでしょうかね。インスら国内有望株の噂もありましたが、実現はせず。ベルバトフ復帰を熱望していただけに残念ですね。こちらとしては勝手にもう来るもんだと半ば身構えてたので(笑)肩透かし感が半端ない。
デフォーを放出することが決まっているにも関わらず補強はなし。これは如何なものか。ソルダード、アデバヨールの2人だけ(ケインは現状では計算出来るレベルには無い)で乗り切るのはリスクが高いように思えるのだが…。

獲れなかったのか、獲らなかったのか

ここである一つの疑問が浮かびます。この冬の獲得ゼロが示すもの。これは、積極的に補強に動いた末に逃したのでは無く、何らかの意図が働いて積極的には動かなかったのでは無いか?ということです。シャーウッドは以前より余剰人員の整理を匂わせてはいたものの、獲得に関しては消極的な姿勢を示していました。『怪我人が復帰すれば、十分に戦う戦力が揃っている』と。これは前述した通り、”人数は揃っている”現在のスカッドを考えれば、理解は出来るし、そう考えても不思議では無い。育成で携わったベンタレブの抜擢の例もあり、補強よりも現有戦力の底上げに自信を持っているであろうことも端々から窺える。無論、純粋にレヴィ会長や補強を担当するSDのバルディーニが監督のシャーウッドと考えを同じくしていたというのであれば何も問題はない。本来、補強というのは会長やSDが独断で行うものでは無く、監督との密接したコミュニケーションの元で、足並みを揃えたうえで行われるべきものだからだ。

ただ、本当にそうだろうか?私にはどうしても”見えざる手”が働いたのでは無かろうかという疑念が消せない。
シャーウッドはあくまで今季終了までの暫定、今季末の時点で監督人事は一度白紙に戻して検討というのが本当のところで、結局は交代というのが実は既定路線なのではないか。その為に今冬の補強を渋ったのでは無いか?と。
新しい監督が来るのならば、そこで戦力の見直し、再編成は確実。動くべきは今ではなく、来るべき夏だ、と。
勿論、これは憶測だ。それでも、私にはどうもそうしたフロントの思惑が見え隠れしているように思えて仕方ない。
本当の意味でシャーウッドがレヴィ会長の信頼を勝ち得てるのか。いや、信頼はされているだろう。ただ、それはトップチームの監督に求めるそれでは無いのではないか。あまりに突発的だったAVBの解任、そして代替候補が不在の中でのシャーウッドの内部昇格。就任時から何となく感じる”違和感”が、この冬の獲得ゼロという形で、より鮮明に浮き彫りになった、と捉えるのは考え過ぎなのだろうか。それがただの杞憂に終われば良いのだけれど…。

いずれにしても、移籍市場はクローズした。残りの半年、現在のスカッドで戦うことが決まった。
補強が無かった左SBはローズが、FWはアデバヨールとソルダードの奮闘が求められる。そして何より、チーム一丸となって乗り切っていく必要がある。夏に何が起こるかはわからない。でも、そんな心配はその時にすればいい。
今はただシャーウッドと現在のチームを信じようと思う。上位は混戦だ。正直、CL権獲得は相当に困難なミッション。
それでも、可能性がある限りは喰らいついて欲しい。ELだって、まだトリノへの道のりが残っている。
『色々言ったけど、この冬の獲得ゼロは失敗じゃなかった』今季終了時に、そう笑って言えてたら最高だ。


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